FW 長倉 幹樹とは?【ザスパクサツ群馬 選手紹介】

選手紹介

【移籍決定】 長倉幹樹は2023年7月26日にアルビレックス新潟への移籍が発表されました。J1の部隊に初挑戦となる長倉幹樹を引き続き、応援していきましょう。

この記事では2022年よりザスパクサツ群馬に在籍する長倉幹樹について、プレーの特徴、過去の経歴、注目ポイントなどについて紹介します。

この記事を読むことで、試合中に長倉幹樹のどういうプレーに注目すると、より観戦を楽しむことができるかを理解できます。また、長倉幹樹が過去にどこのチームで、どんな選手たちと共にプレーをして、どんな活躍をしてきたかを理解することで、より選手に感情移入しながら応援を楽しめるようになります。

長倉幹樹はどんな選手か?

長倉幹樹は2022年8月からザスパクサツ群馬に加入したFWの選手です。サイドからのドリブル突破とカットイン、オフ・ザ・ボールのポジショニング、強烈なシュートと決定力に強みを持つ選手で主にCF、右SMFでプレーします。2022年はチーム加入後、6試合2得点の実績を残しチームのJ2残留に貢献しました。

長倉幹樹の経歴

長倉幹樹は埼玉県さいたま市出身です。小学校時代は地元のNEOS FCでプレーし、中学校時代は浦和レッズジュニアユースでプレーしていました。当時から積極的なドリブルが特徴的な選手だったそうです。

中学卒業後は、浦和レッズユースに加入します。2015年~2017年の高校年代3年間を浦和レッズユースで過ごすこととなりますが、この時に浦和レッズユースの監督を務めていたのが大槻毅監督になります。当時の大槻監督からは「ゴールを決めろ!」「点獲ってこい」「結果を残せ」と常にゴールへの執着心を持ってプレーすることを指導されてきました。長倉幹樹が高校1年次に、2つ上の高校3年世代には松尾祐介、中塩大貴、新井瑞希、邦本宣裕が在籍していました。1つ上の高校2年世代には伊藤敦樹、山田晃士、川上エドオジョン智慧が在籍していました。そして同学年には橋岡大樹、荻原拓也、井澤春輝、シマブクカズヨシが在籍していました。後に1学年下の世代に石井僚、2学年下の世代に山中惇希が後輩として加入することになります。これらユース時代を一緒にプレーしたメンバーの中で、中塩、山田、川上エドオジョン、石井、山中とは後にザスパクサツ群馬でもチームメートとなります。浦和レッズユースでは高校2年次からチームの主力選手として活躍していたようです。3年次には主力として高円宮杯U18サッカーリーグプレミアリーグ全試案に出場し7得点と活躍します。しかし高校卒業時、トップチームへの昇格は叶わず大学進学を選択します。当時の浦和レッズトップチームには興梠慎三、李忠成、武藤雄樹、ラファエル・シルバ、ズラタンらが在籍しFWの選手層が厚かったこともあり、長倉幹樹は昇格のチャンスを得ることができませんでした。同期では橋岡大樹、荻原拓也、井澤春輝の3名が浦和レッズトップチームへと昇格しています。

高校卒業後、長倉幹樹は順天堂大学へと進学します。順天堂大学サッカー部では堀池巧監督の元で4年間プレーしました。当時のチームメートでは3学年上の先輩に主将の名古真太郎、2学年上の先輩に旗手怜央、同学年では長谷川光基が在籍していました。長倉幹樹は1年次の関東大学1部リーグ第1節から左SMFでスタメンに抜擢され、デビュー戦でいきなりゴールを決める活躍を見せます。3年次には関東大学1部リーグ16試合出場2得点、4年次には関東大学1部リーグ16試合出場5得点の実績を残し活躍します。

大学卒業後は、Jリーグクラブへの加入を目指しますが上手く話がまとまらず、2022年3月に関東サッカーリーグ1部の東京ユナイテッドFCへと加入します。ここでは群馬県前橋市出身で2013-2014年にはザスパクサツ群馬にも選手として在籍していた黄大俊監督の元でプレーします。関東サッカーリーグ1部では9試合8得点4アシストと圧倒的な成績で、JFL昇格を目指すチームに貢献します。後述の通り長倉幹樹はシーズン途中で移籍してしまいますが、在籍中にマークした8得点の記録がそのまま2022年関東サッカーリーグ1部の得点王として表彰されます。黄大俊監督も「うちの絶対的エース」と長倉幹樹のことを評価していました。

そして2022年8月、長倉幹樹のザスパクサツ群馬への移籍加入が発表されます。東京ユナイテッドFC加入からわずか5ヶ月目での移籍となりましたが、東京ユナイテッドFCでの活躍が評価される形で、念願だったプロ入りを果たします。また浦和レッズユース時代の恩師である大槻毅監督の存在も今回の移籍にはプラスに働いたようです。当時J2残留争い真っ只中にいたザスパクサツ群馬のチーム強化に向けた話し合いの中で、補強選手の候補に長倉幹樹の名前が上がった際には、大槻毅監督も非常に喜んだと言います。2022年はシーズン途中加入ながら6試合出場2得点の実績を残し、ザスパクサツ群馬のJ2残留に大きく貢献しました。

長倉幹樹のプレースタイルと強み

長倉幹樹のプレースタイルの特徴は、スピードに乗ったドリブル突破と、サイドからの強烈なカットインです。ユース年代からキレのあるドリブルを強みとするFWでしたが、順天堂大学時代にはMFポジションで起用されることも多かったことから、サイドでのドリブル突破により磨きがかかったものと考えられます。ザスパクサツ群馬でも右SMFで起用されることが多いため、眼前に大きなスペースが空いてる状態で長倉幹樹が前を向いてボールを持った際には、縦に早いドリブル突破とカットインからのシュートに注目したいところです。

また、ゴール前での絶妙なポジショニングの良さも長倉幹樹の強みとなっています。本人もオフ・ザ・ボールの動きは、自身の特徴の一つと語っている通り、様々な場面でバイタルエリアのシュートチャンスに数多く絡むことができる選手です。ザスパクサツ群馬加入後2試合目の出場となった2022年8月20日第32節のベガルタ仙台戦では、その良さが遺憾無く発揮されました。長倉幹樹はこの試合右SMFで先発しましたが、右サイドから中に絞ってFWの選手と近い距離でプレーする機会を数多く作り出し、何度もゴール前のチャンスに絡み続けました。前半40分には中央やや左サイドよりの位置からFWの加藤、北川と繋いだパス交換に、3人目の動き出しで長倉幹樹が相手DFラインの背後に抜け出したところに上手くパスが通り、ペナルティエリア内で相手のファウルを誘いPKの獲得に成功。後半8分には左SMFの高木が上げたクロスボールに対して、逆サイドからゴール前ファーポジションまで一気に走り込んでのヘディングシュートで合わせ、嬉しいプロ初ゴールをマークしています。

さらに決定力の高さも長倉幹樹のストロングポイントです。2022年は東京ユナイテッドFCで9試合8得点、ザスパクサツ群馬で6試合2得点と、非常にハイペースで得点を重ねていますし、どちらのチームでも加入直後から活躍していることを考えると、チームメートとの連携面やチーム戦術に依存せずに結果を出せるストライカーであることは証明済みです。それを支えているのは強烈なシュート力と、フィニッシュ精度の高さです。

ドリブル、オフ・ザ・ボールの動き、シュート力の3点に注目して、長倉幹樹のプレーを楽しみながら観戦しましょう。

長倉幹樹の注目ポイント

長倉幹樹は、浮き沈みの激しいサッカー選手キャリアを象徴するようなシンデレラストーリーを歩んでここまで活躍してきています。浦和レッズユースでは早くからその実力を評価されてきたものの、トップチームに上がれず大学へ進学。順天堂大学でも早くから主力選手として活躍して結果を残してきましたが、卒業後にプロ入り叶わずJ5カテゴリに相当する関東サッカーリーグ1部の東京ユナイテッドFCに加入。そして東京ユナイテッドFCで圧倒的な実績を残すと、わずか5ヶ月後にJ2ザスパクサツ群馬への移籍を果たしプロ契約を勝ち取っています。

上り調子な時も、難しい時期も、常に自分自身のパフォーマンスにフォーカスして結果を出し続ける継続力がユース時代から備わっていたのかと思われます。ザスパクサツ群馬加入後のプレーを見ていても、試合ごとの調子のムラを感じさせないプレーの安定感は、チームにも安心感をもたらしています。
2022年シーズン終了時点でまだ23歳という若さを考えても、今後さらにスケールの大きいストライカーに成長するポテンシャルを秘めている選手と言えるでしょう。筆者の個人的な期待値としては、J1リーグレベルでもバリバリ主力で活躍できる選手と信じています。社会人リーグからJリーグの舞台へと突如現れたザスパクサツ群馬の超新星、長倉幹樹の今後のさらなるブレイクを大いに期待しながら、応援していきましょう!

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