FW 佐藤 亮とは?【ザスパクサツ群馬 選手紹介】

選手紹介

この記事では2023年よりザスパクサツ群馬に在籍する佐藤亮について、プレーの特徴、過去の経歴、注目ポイントなどについて紹介します。

この記事を読むことで、試合中に佐藤亮のどういうプレーに注目すると、より観戦を楽しむことができるかを理解できます。また、佐藤亮が過去にどこのチームで、どんな選手たちと共にプレーをして、どんな活躍をしてきたかを理解することで、より選手に感情移入しながら応援を楽しめるようになります。

佐藤亮はどんな選手か?

佐藤亮は2023年からザスパクサツ群馬に加入したFW/MFの選手です。精度の高い左足から繰り出されるミドルシュート、クロスボール、フリーキック、さらに積極的な前線からの守備と運動量に強みを持つ選手で主に右SMFとしてプレーします。加入初年度となる2023年シーズンは背番号10を背負い、開幕から攻撃的MFの主軸として活躍するアタッカーです。

佐藤亮の経歴

佐藤亮は東京都北区出身です。サッカー好きの父の影響からサッカーを始め、小学校時代は地元の城北アスカFCでプレーしていました。ロベルトバッジョに憧れるサッカー少年だったといいます。この時は1年下のチームメートに安部裕葵が在籍していました。

中学時代には、FC東京U-15むさしでプレーします。チームメートでは1年上に小泉佳穂、同学年に安部柊斗、1年下に波多野豪などが在籍していました。安部柊斗とはこの後、大学まで同じチームでプレーしていくこととなります。

高校時代、佐藤亮はFC東京U-18に加入します。佐藤一樹監督が指導するチームで、チームメートには2年上に輪笠祐士、同学年に安部柊斗、柳貴博、1年下に波多野豪、内田宅哉、岡崎慎、鈴木喜丈、松岡瑠夢、2年下に品田愛斗などが在籍していました。2年次の2014年にはプリンスリーグ関東で2位に入り、プレミアリーグEASTへの昇格に貢献しました。3年次にはプレミアリーグEASTでチームは5位に終わりましたが、個人としては背番号10を背負い、16得点で得点王に輝いています。2位の選手が12得点でしたので、ダントツの得点力を見せつけていました。また、この時期にはU-18日本代表候補やU-19日本代表候補のトレーニングキャンプメンバーにも選出されています。

高校卒業後、佐藤亮は明治大学へと進学します。FC東京トップチーム昇格の選択肢もあったそうですが、「今のままではプロで通用しない」「大学4年間で突き詰めてプロに戻る」という決意で、大学進学という道を選択します。長友佑都をはじめとするプロサッカー選手を多く輩出していることや、サッカースタイルの一致、レベルの高さ、などを理由に明治大学を選択したと言います。当時の明治大学は栗田大輔監督が指導するチームで、後にプロ入りする選手が多数在籍する最強世代のメンバー構成でした。チームメート同学年に安部柊斗、瀬古樹、森下龍矢、中村帆高、川上優樹、1年下には早川友基、常本佳吾、須貝英大、佐藤瑶大、小柏剛、佐藤凌我、坂本亘基が在籍していました。川上優樹とは後にザスパクサツ群馬でもチームメートとなります。

佐藤亮は1年次からトップチームで出場機会を掴み活躍します。4年時の2019年にはタレント豊富なチームの主将を務め、関東大学リーグ1部、総理大臣杯、全日本大学選手権(インカレ)の3大タイトルを獲得する大学3冠という偉業を成し遂げました。個人としても、関東大学リーグ1部のMVP、ベストヒーロー賞、ベストイレブンを獲得し、インカレでもベストFWを受賞しました。この年の大学サッカー界では、筑波大学の三苫薫や順天堂大学の旗手怜央なども同世代としてプレーしていましたが、佐藤亮はそうした選手達を抑えて堂々のMVPを受賞しています。

最強世代と言われた明治大学2019年世代からは佐藤亮を含む9選手が卒業後にプロサッカー選手としてJリーグクラブ入りを果たすこととなりました。また、佐藤亮の1年下の世代からは卒業後に12名がプロ入りしているため、後輩も含め非常に強いメンバーが揃っていた世代と言えます。しかし、佐藤亮は4年次の夏くらいまでは、既に内定をもらっていた飲料メーカへの就職も考えていたと言います。しかし天皇杯2回戦で川崎フロンターレと試合をして敗北した経験が、もう一度プロの世界を目指す気持ちを再燃させたと語っています。

大学卒業後の2020年、佐藤亮はJ2ギラヴァンツ北九州へ加入します。もともとユース年代を過ごしたFC東京へプロとして戻る道を目指していましたが、その願いは叶わず。それであればFC東京を負かすようなチームに入って戦って勝ってやろう、という気持ちに切り替えて北九州入りを決断したと語っています。当時のギラヴァンツ北九州は小林伸二監督の元、前年にJ3を優勝し、地元の期待を背負って4年振りにJ2へ参戦する状況でした。チームメートには、ディサロ燦シルヴァーノ、町野修斗、鈴木国友、高橋大悟、國分伸太郎、藤原奏哉、加藤弘堅、永田拓也、福森健太などが在籍していました。ギラヴァンツ北九州は開幕から好調を維持し、シーズン前半戦終了時点ではクラブ史上初となるJ2首位に立ちます。後半失速するも最終的にリーグ5位と躍進しました。佐藤亮自身は、主に途中交代で投入される切り札的な起用法で26試合出場3得点の実績を残し、初年度からチームに貢献しています。

2021年シーズン、佐藤亮はギラヴァンツ北九州でJ2シーズン2年目を戦います。チームメートには新たに前川大河、藤谷壮、富山貴光などが加入しました。佐藤亮はこのシーズンからスタメンに定着し、主にCFで試合出場を重ねます。最終的に28試合出場4得点の実績を残し奮闘しましたが、残念ながらチームは21位でJ3降格が決定してしまいます。

2022年シーズン、佐藤亮は引き続きギラヴァンツ北九州に所属し、J3でプレーを続けます。チームは新たに天野賢一監督を迎え、攻撃的なスタイルで1年でのJ2昇格を目指します。チームメートには新たに、高澤優也、上形洋介、中山雄希、藤川虎太郎などが加入しました。チームは最終的に13位で終わり、J2昇格の目標には届きませんでした。しかし佐藤亮は右SMFの主軸として活躍し、33試合出場8得点の実績を残し、チーム内トップのゴール数をマークしています。

そして2023年、佐藤亮はザスパクサツ群馬へ完全移籍で加入します。

佐藤亮のプレースタイルと強み

佐藤亮のプレースタイルは、高精度のキック、豊富な運動量、献身的な守備を持ち味としたサイドアタッカーです。

左足のキック精度については若い頃から定評があり、2023年シーズンのザスパクサツ群馬でも左足のプレースキッカーを任されています。流れの中でも、サイドからクロスボールによるチャンスの演出や、カットインからのミドルシュートなど多彩な攻撃パターンで、高精度のキック力を披露しています。

また、高い運動量も佐藤亮の強みであり、90分間フルタイムでチームのために走り続けることが可能です。攻撃的なポジションの選手ですが、守備時には後方まで下がってSBのカバーに回り、攻撃時には右サイドのチャンスメイクだけでなく積極的にゴール前のバイタルエリアにも顔を出し、得点に絡みに行きます。局面によってはポジションと逆の左サイドまで顔を出して攻撃の組み立てに絡むなど、流動的なポジションチェンジにも積極的にトライし、チームを助けます。

そしてその豊富な運動量に裏打ちされた、前線からの積極的な守備も、佐藤亮の持ち味です。チームの守備にスイッチを入れる猛烈なチェイシングで、相手ゴールに近い位置でのボール奪取とショートカウンターを積極果敢に狙いにいきます。本人もインタビューなどで自身の強みを問われた際には真っ先に、前線からの守備力についてコメントしており、キック精度などの攻撃面以上にこだわりを持ってプレーしているようです。

佐藤亮の注目ポイント

佐藤亮の注目ポイントは、家族、チームメイト、スタッフ、サポーターを常に思いやる優しさ・熱さ・責任感と実直さといった人柄にあります。大学時代からサッカーに対して誰よりも真摯に向き合う姿勢は変わらず、プロ入り後も自分を支えてくれるあらゆる人達への感謝の気持ちを胸にプレーを続けているようです。試合前の入場シーンでピッチに一礼する姿、審判や相手選手への丁寧な挨拶、試合中にも仲間を思いやるちょっとした配慮など、あらゆるシーンでの振る舞いから、その人間的魅力を感じることができます。試合後のヒーローインタビューでは、群馬サポーターへの熱い気持ちや、試合に出れないベンチ外のチームメートへのリスペクトの気持ちも惜しみなくコメントします。そしてホーム戦勝利時の、勝利のザスパ節でサポーターと一緒に喜びを爆発させてパフォーマンスしてくれる姿には、特に注目したいところです。チームのために全てを捧げてプレーしてくれる佐藤亮に注目し、これからも応援していきましょう!

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