DF 岡本 一真とは?【ザスパクサツ群馬 選手紹介】

選手紹介

【移籍決定】岡本一真は2023年12月29日にモンテディオ山形への完全移籍が発表されました。岡本一真の新天地での活躍を引き続き応援しましょう!

この記事では2022年よりザスパクサツ群馬に在籍する岡本一真について、プレーの特徴、過去の経歴、注目ポイントなどについて紹介します。

この記事を読むことで、試合中に岡本一真のどういうプレーに注目すると、より観戦を楽しむことができるかを理解できます。また、岡本一真が過去にどこのチームで、どんな選手たちと共にプレーをして、どんな活躍をしてきたかを理解することで、より選手に感情移入しながら応援を楽しめるようになります。

岡本一真はどんな選手か?

岡本一真は2022年からザスパクサツ群馬に加入したDFの選手です。1対1の対人守備に非常に強いほか、積極的な攻撃参加とビルドアップ能力にも持ち味を発揮する選手で主に右SBでプレーします。2022年は17試合0得点の実績を残し、高卒1年目のルーキーイヤーからチームに大きく貢献する活躍を見せました。2023年シーズンは19歳の若さで副主将を任されており、チームの中心選手としてさらなる活躍が期待される選手です。

岡本一真の経歴

岡本一真は神奈川県横浜市出身です。フットサルをしている父に憧れ3歳の頃からサッカーを始めます。小学校時代は地元のバディーSCでプレーしていました。

中学時代には横浜F・マリノスジュニアユースでプレーします。この時のチームメートには、山根陸、西田勇祐などが在籍していました。岡本一真はこの頃から1対1の守備の強さに定評のあるSBとしてプレーしていました。しかし中学3年間のうち2年弱をケガで戦列から離れていたこともあり、3年次までは試合出場の機会を得ることができませんでした。結果として中学卒業後の横浜F・マリノスユースへの昇格を見送られてしまいます。

中学卒業後、岡本一真は群馬県の名門校である前橋育英高校へと進学します。前橋育英高校では一つ上の先輩に櫻井辰徳、同学年には笠柳翼がチームメートとして在籍していました。笠柳翼とは、仲が良くお互いにライバルと認め合う関係だったそうです。岡本一真は1年生メンバーで唯一、全国高校サッカー選手権にメンバー入りを果たし、早速存在感を発揮します。そして2年次からはスタメンを勝ち取り、試合出場を重ねます。しかし高校サッカー選手権群馬県予選3回戦ではライバルの桐生一高に2-3で敗れてしまい、全国優勝の夢を絶たれてしまいます。

3年次には笠柳翼らと共にチームの中心選手として活躍します。インターハイ群馬県予選決勝の桐生一高戦では、相手チームのエースFW寶船月斗を徹底的なマンマークで封じ込めます。岡本一真の守備を嫌がった寶船が逆側の左サイドへポジションを移したあとも「どこまでも付いていけ」という山田監督の指示通り、徹底したマンマークで100分間無失点に抑えました。

そして高校3年間の集大成となる高校サッカー選手権に臨む岡本一真でしたが、群馬県予選の最中、筋肉系の負傷を負ってしまいます。群馬県予選決勝では、因縁の桐生一高を相手に怪我の影響を感じさせないパフォーマンスで、群馬県予選優勝と全国大会出場を勝ち取りますが、本人のコンディションは必ずしも万全ではありませんでした。12月の高円宮杯プレミアリーグプレーオフも欠場し、全国高校サッカー選手権に照準を合わせたコンディション調整に懸命に励みます。そして迎えた全国選手権初戦の草津東高戦ではスタメンに復帰し4-0の勝利に貢献。しかし2回戦はベンチ外、3回戦はベンチ入りするも出場なしとなります。準々決勝の大津高戦では後半18分からスーパーサブとして左SBで起用されます。左SMFで出場していた笠柳翼とのコンビで攻撃を活性化させますが、惜しくも0-1で敗戦し、全国ベスト8という結果で高校サッカー生活を終えることとなりました。

高校卒業後、岡本一真はJ2ザスパクサツ群馬への加入が発表されます。この年の前橋育英高校卒業生からは笠柳翼(V・ファーレン長崎へ加入)と岡本一真の2名がプロ入りの切符を掴み取っています。ザスパクサツ群馬を選択した理由として、高校時代を過ごした地域のクラブでプレーすることで群馬に良い影響を与えたいこと、練習参加をした際のチームの雰囲気が良かったこと、そして前橋育英高校の先輩である細貝萌や白石智之の存在などをあげていました。

加入1年目となる2022年シーズンは前半戦こそ出場機会を得られずに苦戦しますが、6月1日の天皇杯2回戦モンテディオ山形戦でプロデビューを飾ると、6月26日の徳島ヴォルティス戦では途中出場でのJリーグデビューを飾ります。そして7月23日のモンテディオ山形戦でリーグ戦初スタメンを奪取すると、その後のリーグ戦全試合にスタメン出場を果たし、17試合出場(うち15試合スタメン)でチームのJ2残留に貢献しました。

岡本一真のプレースタイルと強み

岡本一真のプレースタイル最大の特徴は、1対1の対人守備の強さです。前橋育英高校時代は「エースキラー」として黒田監督から重用されてきました。本人も「攻守において1対1は絶対に誰にも負けない自信がある」と語っている通り、自身最大のストロングポイントとして、対人守備の強さを上げています。プロ入り後のJ2リーグ戦でも既にその強さを遺憾無く発揮しており、サイドで簡単に相手のドリブル突破を許すことは無く、体で当たり負けするシーンなどを目にすることもほとんどありません。スタジアムで実際に選手を見るとよくわかるのですが、岡本一真の上半身や太もも周りは鍛えあげられた筋肉ががっしりと付いており、10代の選手ながらフィジカル面は既にプロ仕様に仕上がっているといえるでしょう。ザスパクサツ群馬における右サイドの守備の安定感は、もはや岡本一真抜きに語ることは出来ないほどの存在感を発揮しています。

また、攻撃の起点になれるビルドアップ能力の高さも岡本一真の特徴です。高校時代から、得意の守備だけでなく攻撃面でもチームに貢献することを意識し、クロスボールの精度向上など積極的に自主トレに励んできました。またマンチェスターシティやリバプールのSB選手をベンチマークするなど欧州最先端の戦術におけるSBのトレンドにも敏感で、サイドから中に絞ってのビルドアップや、ゴール前までオーバーラップしてのゴールやアシストへの拘りを大切にしています。J2リーグ戦でも気を見たオーバーラップで積極的に攻撃参加しつつ、上下動の動きを繰り返す豊富な運動量で右サイドを活性化し、ザスパクサツ群馬の可変システムにおける右サイドの役割を全うしています。プロでの自信と手応えを掴み、チーム戦術への適応も進む2023年シーズンは、岡本一真のさらに強力な攻撃参加が期待できそうです。

岡本一真の注目ポイント

岡本一真の注目ポイントは、群馬県内の名門、前橋育英高校からザスパクサツ群馬に加入している点です。出身こそ横浜市ですが、高校からプロキャリア最初のクラブまで一貫して群馬県内でのプレーを選択しているキャリアは、ザスパクサツ群馬サポーターは勿論、群馬県民にとっても嬉しいポイントです。群馬にゆかりのある選手として、今後もチームの顔となるような活躍を期待したいところです。

そしてもう1つ注目したいポイントは、なんと言ってもそのポテンシャルの高さです。前橋育英高校では2年次からスタメンで活躍し、その圧倒的な守備力の高さは高校サッカー界で常に注目を集めてきました。そしてザスパクサツ群馬でも高卒1年目のルーキーイヤーから既に主力選手として活躍をしています。昨今のJリーグでは、三苫薫選手のような大学サッカーを経由してからプロ入りする大卒選手の活躍が1つのトレンドになりつつある中で、年齢的に若い高卒選手がプロ入り後即活躍できるケースは減少傾向にあります。そういった観点からも高卒1年目からチャンスを勝ち取り活躍する岡本一真の活躍は、現代サッカーでは非常に稀有な事例と言えるかもしれません。当初のエースキラーのイメージを良い意味で裏切り、攻撃面でも非凡な才能を発揮している点からも、岡本一真のスケールの大きさは、まだまだ計り知れないものがあると言えるでしょう。これは筆者の希望的観測にはなりますが、このペースで活躍を続ければ、将来の日本代表入りや欧州クラブでの活躍も充分ありうるのではと感じます。岡本一真自身も将来は海外で活躍できる選手になりたい、というビジョンを持っているそうです。サポーターの心情としては移籍せずになるべく長くザスパクサツ群馬に残ってプレーして欲しい本音もありますが、岡本一真選手個人の今後の飛躍にも期待を込めて応援していきたいですね!

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